ふるさとアイデンティティのつながり継承事業
私たちひとりひとりの心に潜む「ふるさと」という
記憶の深い場所での大切なものたちとのつながりを
「写真」を通して掘り起こし、その思いを根付かせ、育み、伝えていきます。
photo by BRUCE OSBORN / Ozone Inc.
生まれたまち、育ったまち、
暮らしたまち…。
人それぞれに、
その思い出の、記憶の底にある、
「ふるさと」は様々です。
海の近くの潮風の心地よさ
稲作農家の田んぼのにおい
朝露に光る、木々や草花。
そういった五感で感じて
からだの奥底に刻まれている
ふるさとの場所の記憶が、
わたしたちの
アイデンティティの背後を
形づくっているのだと思います。
そういった「ふるさと」で
家族や先輩や先生や友達や
仲間や動物や草花や田畑。
そういった愛しいものたちと
あなたとが交流した
その場所での「いま」の写真を、
写真家ブルース・オズボーンさんに
撮影いただきます。
ふくしま「ふるさと写真の日」実行委員会
このたび、平成28年度 地域経済産業活性化対策費補助金(被災12市町村における地域のつながり支援事業)として採択いただきました。福島県の被災12市町村に住んでおられたみなさんの、震災後5年半が経過しようとしている、ふるさとの記憶を掘り起こし、次世代へ伝えるために「写真の力」を借りたいと思いました。
地域の世代間のつながりを「ふるさと」という場所から育むために、それぞれの「ふるさと」とのつながり、愛着、選択や決意、検討中の逡巡、迷いといったものも含め、写真には写り、残り、伝える力があると信じます。
被災状況や仕事、環境、価値観の相違など様々な立場、状況にある被災12市町村のお一人、お一人の「いま」を「撮る側」の意図によって切り取るのではなく、ただ平明にやさしく写し撮れる写真家ブルース・オズボーンさんをお招きし撮影いただくことにしました。
そして今もまだまだ経過途中の福島の現状を、風化させることなく、誰にも記憶に深い場所である「ふるさと写真」から、世代の違い、住む場所(県内外)の違いを超えて感じ取っていただける写真展として開いていきたいと思います。
ふくしま「ふるさと写真の日」実行委員会
実行委員長 丸岡一志(郡山市在住)
実行委員 市澤秀耕(福島市在住)
実行委員 佐藤健太(福島市在住)
実行委員 高橋 翔(郡山市在住)
Bruce Osborn(ブルース・オズボーン)
Art Center College of Design で、コマーシャル写真を専攻。
1980年の写真展「LA Fantasies」をきっかけに、日本での活動を本格的に開始。
ボストン子供の博物館の企画展「TEEN TOKYO」では、東京のティーンエージャーを撮影して展示。ボストンのMCET制作、インターネットを使っての双方向教育番組では8回にわたってディレクターを務め、アメリカの高校生にむけて“生の日本情報”を伝えた。
1982年から始めた「親子」写真の撮影は今年で34年目になり、撮影した親子の数は6,000組を数える。
2003年より7月の第4日曜日を「親子の日」にと提唱したオリジネーターで、記念日協会にも登録。
2014年に同協会から「記念日文化功労賞」を授与。「親子」をテーマにした写真展は、外国人特派員クラブ、横浜ランドマークタワー、山梨県立美術館、金沢21世紀美術館、愛・地球博園内愛知県児童総合センターなど、各地で数多く開催。
2016年に在シンガポール日本国大使館JCCにおいて親子写真の展示会が実施される。
2011年の6月から、「親子の日」公式プロジェクトとして被災地訪問を実施。
また、「I TIE ☆ 会いたい」では、被災地でワークショップを実施。写真を中心に、子どもたちのネットワークづくりを構築。親子をテーマに撮影した作品とソーシャルアクションに大きな期待が寄せられている。
サイト http://www.bruceosborn.com/
・写真家コーディネート・東京写真展プロデュース・広報 梶原美紀
・福島写真展プロデュース・広報 五十嵐隆男
・東京・郡山写真展構成ディレクション 草野紀親